あるたま草

毒にも薬にもなりません。のんきな毎日のひとりごと。

映画 『ゆれる』

 

映画「ゆれる」を見ました。

 

結論からいうと、これはかなり面白い映画でした。多くの人に是非観て下さい!と薦めたいのですが、なにしろ大阪ではシネ・リーブル梅田でしか上映されていません。DVDが出たら、そして機会があればどうぞご覧下さい。最後のシーンはジワーッと効いてきます。かなり素晴らしい映画でした。大満足です。

 

実はこの映画が観たくなったのは評判がいい事に加えて香川照之が出てるというのも理由の一つでした。私は「静かなるドン」から彼の演技が上手い所が好きです。近藤静也は香川照之なら許せますが、他の人には演じてもらいたくありません。香川照之目当てってのも珍しいですかね。観に来てる人の多くはオダギリジョーファンなのかなぁとか思いましたが、意外にも男女比は半々でした。本当に人気のある映画なのかしらと期待大です。

 

カンヌ国際映画祭に出品してるというのは友人に聞きました。パンフレットは売り切れというし、上映時間が近づくにつれロビーにどんどん人が増えてくるし、これはかなりヒットしてる作品じゃないの?と思いました。結局は立ち見(実際は床に座ってる人多数)が出る程の大入りなので驚きました。早めにチケットを購入し、いい席で観れて良かったです。

 

映画の感想は、兄弟間のやり取りが絶妙で、一言一句聞き逃せませんでした。微妙な関係が、物語が進むにつれてどんどん変化していきます。裁判で兄弟が話す内容も二転三転します。私はずっと「結局真実はどっちやったのー?」と気になりながら見ていました。でも真実がどうであれ、兄の気持ちも分かるし、弟の気持ちも分かる、死んでしまった幼なじみの女性の気持ちも分かる、けど心の底にある本当のところは誰にも分からない。本当に人間関係って難しいよなぁ~と思いました。ラストシーンはジーン・・・と泣けました。あとエンディングのテーマ曲、あれで結局最後どうなったかの答えになってるんじゃないかなぁと。そう思いたいです。

 

兄・弟・女性の三角関係、各自の気持ちが演技を通してリアルに伝わってくるので、俳優さん凄いなぁと思いました。全体を通して緊迫感がありました。弟が裁判中動揺した時も、顔の一部が動いただけだったりとか。

(刑事さん見た事あると思ったら電気グルーブの人だったのか・・・。木村祐一も出てるし。これは監督の好みでしょうか。)

 

オダギリジョーは演技派なのですね。今までライフカードCMの「どーすんの俺!」しか見た事なかったので・・・。木村拓哉みたいなアイドル出身の俳優なのかと思ってたのですが、見る目が変わりました。というか勝手に誤解してました。ファンの友人、すみません。

話はそれますが、ライフカードCMの続編、面白いですねぇ~。さすが。

 

でも私としては演技はやはり香川照之さすがって感じでした。ラストシーンの「間」はもうドキドキしました。本当に上手いってこういう事なんですね。見せてくれるわぁ~と思いました。

 

ちゃんと作られた映画で、大満足でした。スカイビルまで暑い中トコトコ歩いていったかいがありました。皆さんも機会があれば是非。

ゆれる 公式ページ