あるたま草

毒にも薬にもなりません。のんきな毎日のひとりごと。

『吉田電車』

 

月曜に買った文庫本、「吉田電車」を電車の中で読んでいます。 表紙はなぜか椎茸。「殴るぞ」にも登場していましたね。

吉田戦車が電車に乗ってあちこち出かけるエッセイです。 これを読むと、自分も電車に揺られてどこかぶらぶら旅してみたい気分になります。著者は行く先々で「麺類」を食べる事にこだわっており、馴染みの店に入ることもあれば、賭けで知らないお店に入ってみたり。その当たり外れも面白いです。ぶらり旅の魅力を教えてくれます。 時々挿入される吉田戦車独特の世界観、またエピソード。マンガに表されるあの突拍子もない想像というか連想。誰も思いつかないような事を考えたりしつつ電車に揺られているんだなと思うとまた楽しいです。その語り口もユーモアがあって、通勤電車で読んでてもクスッと笑ってしまいます。力の抜けたエッセイで、気楽に読める旅行記(かな?)です。 「伝染るんです。」を初めて読んだ時の印象が強烈で、この著者はきっと頭のイカれてやばい人に違いない、と長い間勝手に思い込んでいました。すみません!しかしこのエッセイを読むと本当に普通の気の弱い中年男性といった感じです。我が子に対する行動も子供っぽくて実は親近感をもてる人なんだなぁと少しホッとした次第です。 「吉田電車」、息抜きしたい気分の時はオススメな本です。 文庫本出版に関して本人の日記にも書かれていました。

スピリッツ連載作家DIARY 「吉田電車」文庫